オバマの大統領就任式。
パートナーである
ミシェル・オバマのドレスが話題を呼んだ。
センスのよさとドレスのデザイナーがキューバ系米国人デザイナー,イザベル・トレドということで,である。
あの黄色のニットカーディガンの原料の糸のことがきょうの「日刊ゲンダイ」に出ている。
製造したのが山形県寒河江市の老舗(佐藤繊維)とある。
興味を惹くのは,国内大手アパレルの下請けだったこの会社,
ご多分に洩れず1980年代から90年代にかけて
構造不況の荒波を経験していることである。
「中国製の激安品に市場を奪われ」
「同業者がバタバタと潰れ」
「スーパーの入口前で露店を開いて食いつなぐ日もあった」という。
それが10年ほど前の,
職人たちの欧州の紡績工場視察で事態が一変。
そこで「オレたちがファッション界をリードしている」
という自信と誇りをもつ
彼の地の職人たちと出会ったというのである。
帰国するや,下請け意識からの脱却がはじまった。
「自分たちがやりたい仕事」
「今までにない糸」作りにのりだした。
そして現在。
「ウリは,加工が難しい天然素材を細く伸ばす技術」
紡績の歴史が息づく欧州でも
「素材1グラムで伸ばせる長さは30メートルほどが限界だが」,
この会社では「その約2倍」までできる。
今回この技術が生きた。
原料の糸を従来の半分以下の細さに仕上げて
モヘアのチクチク感をなくした。
ミシェル・オバマが身に纏ったことで
一挙にブレークしたというわけである。
「世界中の有名ブランドが注目,引き合いが殺到している」。
国際化というタームが説得力をもつ
のはまさにこのような事例なのではないだろうか。
世界じゅうから吸引するだけのものをもつ!
グローバリゼーションが後景に退くかに見えてくる。
ただし,この内容,ネットで検索したら,
「山形新聞」では2週間近くも前に記事にしていた (;^_^A
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