ことばのあや
2010-11-28


先日,学生と話をしていて,
何かの流れで,
「それは,ことばのあやというものだよ」
と言ったら,通じなかった。
試しに,
言外の意味,含み,含蓄などを質してみたら
「れ,れ,れ」の連続だった。
まして,
「諷意=ふうい」などは・・。

先日,法務大臣が辞任した。
支持者の集まりで失言したのが,
その理由だった。

失言というのは,周知のように
「国会答弁は二つのフレーズだけ覚えておけば済む」
というもの。
つまり,
「分からなかったら,
『個別の事案については答を差し控える』か
『法と証拠に基づいて適切にやっている』と
言えば万事OK」と言った,というのである。
これが国会を軽視し,侮蔑するということで
糾弾され,結局辞任となった。

本人は「ジョーク」で言ったのだろう。
支持者,つまり内輪の集まりで,
ウケを狙って言ったのだろう。
「二つのフレーズ」というのは,
新しく法務大臣が就任すると,
官僚がマニュアルよろしく?教示する
「魔法のふた言」とも言われているようだから
ひょっとするとアイロニーだったのかもしれない・・。

むろん,国会答弁で,この「魔法のふた言」
しか発言しなかったわけではない。
しかしながら,
民の声は
「二つのフレーズしかもたない無能法相なんかヤメロ」
の合唱となった。
実際に,大臣としての技量・才覚が
欠けていたかもしれないが,
この合唱は,どうにもシャレにもならないのである。

法相がふっとんだ
と同時に
ことばのあや,もふっとんだのである。





[民度]

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